簡単にできる財務分析を紹介します(PERとPBRについて)
投稿日:2018年05月29日
こんにちはスタッフの萩原です。
本日は財務分析についてです。
上場会社の株価や財務諸表は有価証券報告書などで誰でも閲覧することができます。
そこで今日は、公表されている株価と財務諸表を使って簡単に算出できるPERとPBRについて説明します。
財務分析とは企業が公表する財務数値などから、その企業の収益性や財政状態を分析し、株式投資などへの意思決定を行うことです。
まずは代表的な指標である「株価収益率(PER)」について紹介します。
PERとは、利益全体が株主に帰属すると考えた場合に、何倍の株価が成立しているかを示すものです。
計算方法としてはまず1株当たり利益(EPS)を算出し、それを使い計算します。
EPS(一株当たり利益)=当期純利益÷発行済株式総数
→ PER(倍) =株価÷EPS
PERは、市場で成立している株価が、帳簿上の一株当たり利益の何倍かという指標とみることができます。
一般的に業界の平均値と比較し、その値が低いほど株価は割安と投資家は判断します。
次に「株価純資産倍率(PBR)」について紹介します。
PBRは1株当たり純資産の会計上の簿価に比べて、1株当たりの純資産の時価を表す株価が何倍となっているか示しています。
計算方法としては1株当たり純資産(BPS)を出してそれを使い計算します。
BPS(一株当たり純資産) =純資産÷発行済株式総数
→ PBR(倍)=株価÷BPS
これらの指標により以下のことがわかります。
・EPSとBPS
1株当たりの利益と純資産がわかるため配当や株価と比べることができます。
・PERとPBR
株式が割高であるか割安であるかの判断をする指標になります。
どちらも大きければ割高となります。
例えば
A社 株価100円 発行済み株式100株 当期純利益100円 純資産10,000円
B社 株価100円 発行済み株式100株 当期純利益50円 純資産5,000円
計算すると
PER Aは100倍 PBR Aは1倍
Bは200倍 Bは2倍
この場合A株式とB株式を比べるとB株式の方が割高となります。
また、成長性があるのはB社となります。
これから株式投資をされる方はぜひ参考にしてみてくださいね!