こんにちは、事務の萩原です。 今日は「平均課税」の概要を説明したいと思います。 計算方法はやや複雑なため、対象となる所得を中心に説明します。 対象となる所得は累進課税による税率よりも低い税率となります。 平均課税とは変動的な所得や臨時に発生する所得について、経常的な所得と同様の課税をすると、累進課税により過重な税負担となる。その税負担の軽減を図るものです。 平均課税の対象となる所得 ①変動所得(限定列挙) 変動所得とは、年々の変動の著しい所得のうち次のものをいう。 事業所得又は雑所得に含まれる。 ⑴漁獲又はのりの採取から生ずる所得 ⑵はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝又は真珠(真珠貝を含む)の養殖から生ずる所得 ⑶原稿又は作曲の報酬に係る所得 ⑷著作権の使用料に係る所得 ②臨時所得 臨時所得とは臨時に発生する所得をいう。 不動産所得、事業所得又は雑所得に含まれる。 判定 Ⅰ期間 3年以上 Ⅱ金額 報酬年額又は使用年額の2倍以上(契約ごとに判定) 例えば、プロスポーツ選手の契約金が、年棒の2年分以上の場合などが該当します。 ※借地権の設定に係る権利金で譲渡所得に該当するものは臨時所得から除かれます。 いかがでしょうか。あまり適用される事例は少ないと思いますが、知っていれば検討することができるのではないでしょうか。 (令和元年11月13日現在の税法の規定です。)